お知らせ&コラム

2018.2.10 おっぱい

おっぱい、どこであげましょうか?

わたし、授乳歴がとても長いです。通算12年ぐらいかな・・・現代日本のお母さんとしては、ランキング上位に入っていることと思います。現在も細々と末っ子に授乳する日々です。

親しい人たちからの遠慮ないFAQ(よくある質問)

Q1ほんとに出てるの?
Q2いつまで飲ませるつもりなの?
Q3おっぱいの形は、どうなっちゃってるの?

ここでは回答は差し控えさせていただき・・・本題に入ります。

そういう稀な経歴の持ち主なので、世間の人と授乳に対する感覚がずれているかもしれない、と多少自覚はしています。が、去年朝日新聞に載った投稿を読み、ちょっとショックを受けました。投稿者はショッピングセンター内の飲食店でアルバイトをしている女子大学院生。

「ショッピングセンターには、授乳室がある。なのに、店に入ってきて、注文する前から授乳を始める母親がいる。ケープなどで隠しながら授乳する人が多いが、それでも目のやり場に困る。授乳は授乳室でしてほしい。」

といった内容。なんと!世間サマは、授乳に対してこんな風に感じているのか?ケープで隠してもだめ?

授乳は授乳室じゃなきゃだめなのか?

先月(1月17日)東京新聞の投書欄にも、授乳場所に関する若いお母さんの意見が寄せられていました。こちらは、

「生後二か月の子どもを連れて外出すると、授乳室がない飲食店も多く、トイレで授乳することがある。トイレで「食事」をさせてしまうのは赤ちゃんにも気の毒である。もっと授乳室がたくさんあればよいのに。」

と、こういう話でした。

25歳のママが、母乳育児をしながら、おでかけもし、新聞も読み、さらに投稿もする積極性。素晴らしい。でも、授乳室、そんなにあちこちに作るのは大変でしょうね。小さいお店なんか特にね。

もう一度聞くけど・・・授乳は授乳室じゃなきゃだめなのか?

ネットでもいろいろな意見が飛び交っていたのを見ました。対立しても仕方ないのですが「おっぱい」「乳房」というものに「母」よりも「女」のイメージ、つまり性的なイメージしか持っていない人もいる、という意見も。

そうだとしたら、授乳とは

「乳房を下着から出して吸わせる破廉恥な行為」

となるわけで・・・これはもう完全に「キャ~!どっかで隠れてやって~!」ですね。
若いころは私もそう思っていたのかしら・・・昔過ぎて、忘れた。

こんな私も、第一子の時には授乳室をよく利用していたことは、覚えています。でも場数を踏み、今や熟練職人です。座るところさえあれば、どこでも、周りの人には、ただ抱っこしているようにしか見えない様子で授乳しています。露出度は0パーセント。

仮に気づいた人がいたとしても、「やだ、あの人こんなところで授乳して・・・」というような冷ややかな視線は浴びていないだろうと思ってます。が、もしかしたら投稿した女子学生さんのように、隠されていても目のやり場に困るという人もいるのかも?

もしそうだとしても・・・うーん・・・ここはひとつ、ご勘弁を!というしかないかな。授乳は「おっぱいの本来業務」ですから、色っぽいものを想像しないで、温かい目で見ていただけるとうれしい。

授乳服、授乳用ブラなどにも助けられてきました。モーハウスのモーブラは授乳初心者時代から長いこと愛用しました。が、そういうものも結構高いし、慣れてくれば普通の服や下着でうまいことやれるようになります。授乳用ケープでなくとも、手持ちのストールやスカーフも強い味方になり、よりさりげない感じを出せます。

一番参考になったのは、友だちの家や赤ちゃん会など、お母さんだけで集まっておしゃべりするような場で、他のお母さんがどんなふうに授乳しているかを見たことだったような気がします。

「ああいう風にあげれば、はたから見てもおかしくないな」とか、「あそこまで露出したら(or必死で隠してたら)見てる方がはずかしいじゃん」など。人のふり見てなんとやら。

じゃあ熟練しなきゃ外出できないのか、というとそんなこともないと思います。一緒に食事する友だちに「おっぱいあげたいからちょっとはじっこに座らせて」と協力を求めてたり、お店の人に壁ぎわの席をリクエストしたり。いろいろ工夫のしようはあるんじゃないかな。

おっぱいどこでもあげられる、と思うと赤ちゃん連れの外出、だいぶ気が楽になりますよね。

「おかあさんとあかちゃん」 
中谷千代子 文・絵 (福音館書店)
お母さんとおっぱいを飲んでいる赤ちゃんだけが出てくる大好きな絵本。